【博多ひのきクリニック】GWの海外旅行前に——旅行者下痢症・食中毒を防ぐ
◆ 旅行者下痢症とは?
旅行者下痢症とは、旅行先の汚染された飲食物や水を通じて腸内に病原体が入り込み、下痢・腹痛・嘔吐などを引き起こす感染症の総称です。原因の多くは細菌(大腸菌・カンピロバクター・サルモネラなど)やウイルス(ノロウイルスなど)で、食べ物・飲み水・氷・生野菜などから感染します。
症状は軽い場合は1〜2日で回復しますが、重症化すると脱水・高熱・血便を伴い、旅行どころではなくなることも。特に小さなお子さんや高齢者は重症化しやすいため注意が必要です。
◆ 地域別リスク
| リスクレベル | 主な地域 |
|---|---|
| 高リスク | 南アジア(インド・ネパールなど)、アフリカ、中南米、中東の一部 |
| 中リスク | 東南アジア(タイ・ベトナム・インドネシアなど)、中国、中東 |
| 低リスク | 北米・西ヨーロッパ・オーストラリア・日本(先進国一般) |
※ 同じ国でも都市部と農村部、屋台と高級レストランではリスクが異なります。
◆ 旅行者下痢症を防ぐ5つのルール
🫧 加熱したもの・皮をむいたものだけ安全!生もの・露店の食品は要注意。
① 飲料水は必ずミネラルウォーターを
水道水・氷・地元の飲み物には注意が必要です。市販のペットボトルのミネラルウォーターを使用し、歯磨きや口をゆすぐ際も水道水を避けましょう。
② 生ものは避ける
生野菜・生の果物(皮ごと食べるもの)・生の魚介類・半熟卵は避けましょう。自分で皮をむける果物(バナナ・オレンジなど)は比較的安全です。
③ 手洗いを徹底する
食事前・トイレ後は石鹸での手洗いを徹底します。手洗い設備がない場合に備えてアルコール消毒液を携帯しましょう。
④ 屋台・露店は慎重に
人気があってよく売れているお店でも衛生管理が不十分な場合があります。十分に加熱調理されているものを選び、温度管理が怪しいものは避けましょう。
⑤ 常備薬を準備する
万が一のために整腸剤・経口補水塩・解熱剤を持参しましょう。医師に処方してもらった下痢止め(ビオフェルミン・ラックビー等)や抗菌薬(旅行者用処方)があると安心です。
◆ ワクチンで防げる食中毒関連感染症
| 感染症 | ワクチン | 対象地域 |
|---|---|---|
| A型肝炎 | A型肝炎ワクチン(2回接種) | アジア・アフリカ・中南米 |
| 腸チフス | 腸チフスワクチン | 南アジア・東南アジア・アフリカ |
これらはどちらも汚染された飲食物・水から感染します。GWの旅行には出発1か月前の接種が理想的です。
◆ 旅行中に症状が出たら
💧 水分補給を最優先:経口補水塩(ORS)で水と電解質を補給
🚫 市販の下痢止め(腸の動きを止める薬)は慎重に:病原体の排出を妨げる場合があります
🌡️ 高熱・血便・激しい腹痛が続く場合は現地医療機関を受診
✈️ 帰国後も症状が続く場合は必ず受診(寄生虫感染の可能性も)
◆ 博多ひのきクリニックの渡航外来
当院の渡航外来では、GWの海外旅行に向けたワクチン接種(A型肝炎・腸チフスなど)や、旅行時の注意点・常備薬の処方相談に対応しております。お子さんから大人まで、ご家族でのご来院も歓迎です。
渡航前のワクチン接種・健康相談のご予約は、当院ウェブサイトのWEB予約からお申し込みください。出発の1か月前のご予約をお勧めします。
参考:厚生労働省検疫所FORTH、WHO旅行者向け情報、CDC Travel Health
