【博多ひのきクリニック】コレステロールの正しい知識——善玉・悪玉って何?
◆ そもそもコレステロールとは?
コレステロールは、細胞膜・ホルモン・胆汁酸・ビタミンDなどの材料となる、体にとって不可欠な脂質です。体内のコレステロールの約8割は肝臓で作られており、食事から摂る分は全体の2割程度にすぎません。
ただし、コレステロールは水(血液)に溶けないため、「リポタンパク質」というカプセルに包まれて血液中を移動します。このカプセルの種類によって「善玉」「悪玉」と呼ばれます。
◆ 善玉(HDL)と悪玉(LDL)の違い
| 種類 | 別名 | 働き | 基準値 |
|---|---|---|---|
| LDLコレステロール | 悪玉コレステロール | 肝臓から全身へコレステロールを運ぶ。増えすぎると血管壁に蓄積し動脈硬化の原因に | 140mg/dL未満 |
| HDLコレステロール | 善玉コレステロール | 全身の余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す。動脈硬化を防ぐ「掃除係」 | 40mg/dL以上 |
LDLもHDLも、コレステロールそのものは同じ物質です。肝臓から全身へ届ける「宅配便」がLDL、回収して戻す「回収業者」がHDL。どちらも体に必要ですが、LDLが多すぎる・HDLが少なすぎると問題が起きます。
◆ LDLが増えるとなぜ危険?
LDLコレステロールが増えると、血管の内壁にコレステロールが蓄積されていきます。これがいわゆる動脈硬化で、血管が狭く・硬くなった状態です。進行すると血液の通り道が詰まり、心筋梗塞・脳梗塞などの重大な病気を引き起こすリスクが高まります。
◆ LH比——数字の見方のポイント
最近注目されているのがLH比(LDL÷HDL)です。LDL・HDLが単独で基準値内でも、バランスが悪いと動脈硬化が進んでいることがあります。
✅ 1.5以下:血管内がきれいな健康的な状態
⚠️ 2.0以上:動脈硬化が疑われる
🚨 2.5以上:血栓ができている可能性あり、心筋梗塞のリスク高
計算式:LDL値 ÷ HDL値(健診の結果票で確認できます)
◆ コレステロールが高くなる原因
- 食生活:動物性脂肪(肉・バター・乳製品)・トランス脂肪酸の過剰摂取
- 運動不足:HDL(善玉)が低下しやすくなる
- 肥満(特に内臓脂肪型):LDL上昇・HDL低下を招く
- 加齢・女性ホルモンの減少:閉経後の女性はLDLが上がりやすい
- 遺伝(家族性高コレステロール血症):生まれつきLDLが高い場合も
◆ 生活習慣での改善ポイント
▶ LDLを下げる食事
- 食物繊維を積極的に摂る(野菜・海藻・きのこ・豆類)
- 動物性脂肪を控え、青魚(EPA・DHA)を取り入れる
- 大豆製品(豆腐・納豆)を毎日の食事に
▶ HDLを上げる運動
有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・水泳)を週3〜4日、1回30分程度行うことでHDLを増やすことができます。
◆ こんな場合は受診を
- 健診でLDL 140mg/dL以上、またはHDL 40mg/dL未満と言われた
- LH比が2.0を超えている
- 家族に若くして心筋梗塞・脳卒中になった人がいる
- 生活習慣を改善しても数値が下がらない
コレステロールの数値が気になる方、生活習慣病の管理・相談は当院内科にお任せください。
ご予約は当院ウェブサイトのWEB予約からお申し込みください。
参考:日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」、厚生労働省
